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場面緘黙とは?子どもが話せない原因と家庭・学校でできる支援方法を解説

「家では話せるのに学校では話せない」そんな子どもへの理解と支援を。場面緘黙の原因や家庭・学校での関わり方を丁寧に紹介します。

1. はじめに

場面緘黙は、特定の状況や環境で話すことが難しい状態を指します。
今回は、場面緘黙の特徴や診断基準から、効果的な支援方法、言語聴覚士からのアドレスについて詳しく解説します。

2. 場面緘黙について

①場面緘黙の概要と特徴
場面緘黙は、子どもたちが特定の環境で言葉を発することが困難になる一方、自宅や安心できる環境では普通に話すことができるという特徴があります。この状態は、単なる「恥ずかしがり屋」とは異なります。
リラックスできても話せない状態が続き、1か月以上発話がない場合は、支援の開始をオススメします。
・発生率:0.2~0.7%で、やや女児に多い
・発症時期:通常5歳未満で、社会的な交流や発表などの機会が増える入園入学後に、症状がはっきりしてくる。
場面緘黙になる原因として、『親の育て方のせい』ではありません。また、「性格の問題」と誤解されやすいですが、実際には心理的な要因に基づく明確な症状です。早期発見が回復に向けて重要なポイントとなります。

②場面緘黙の症状
・家族以外と話せない
・学校や公共の場で声が出ない
・音読など決まったセリフは話せる
・人前での行動制限(発表・会話・電話ができない)
など子どもの状態は様々です。また、発話だけではなく、表情が強張る・人の目を気にする「感情表現」や「動作」ができにくい子もいます。

家族の前では「うるさいくらいしゃべる」「よく笑っている」のに…
園や学校では「本当の自分」が出せずにつらい思いをしていることもあります。

3. 支援方法

まずは、子どもが安心して過ごせる環境を整えることが大切になります。

1.非言語的なコミュニケーションの活用:アイコンタクトやジェスチャーを通じた意思疎通。
もちろん言語的に「〇〇ちゃんが大好き」などと言葉にして伝えるのもおすすめです。

2.安全基地の提供:信頼できる大人や環境を確保。

3.プレッシャーをかけない接し方:子どもが自然に話せるようになるのを待つ姿勢。
声を聞かれることを不安に思う子どももいます。話すようにプレッシャーをかけてしまうことはかえって逆効果になります。

①学校での支援
・家庭と学校での情報共有、連携を図りましょう。
支援方法について、家庭と学校で話し合えていない場合も多い為、連絡帳など使用してこまめに情報交換を行いましょう。
・話すことを強要せず、代わりにカードやタブレットを使ったコミュニケーションを図りましょう。

②言語聴覚士からのアドバイス
・子どもを責めない:発話できない理由を本人のせいにしないこと。
・ポジティブな体験を積む:成功体験を重ねることで自信を育む。
・専門家の力を借りる:必要に応じて病院や施設に相談する。

4. おわりに

場面緘黙への理解を深めることは、子どもたちが安心して自分を表現できる環境を築く第一歩です。この理解が広がることで、子どもたちは少しずつ自分の気持ちを伝え、自信をもって社会とつながる力を育むことができます。ウォルトのことばアカデミーでは言語聴覚士がオンラインを通じて支援を行うことができます。ことばや発達の悩みについて気軽にご相談ください。