動画をやめられない子どもへの対応法|原因と親子でできるルール作りのポイント
子どもが動画をやめられず癇癪を起こすのはなぜ?原因と親子でできる効果的なルール作りのポイントを、専門家の視点でわかりやすく解説します。
1. はじめに
スマホやタブレット、テレビなど、子どもが動画を見ることは今や日常の一部となっています。
しかし、「そろそろ終わりにしよう」と言った途端、癇癪を起こしてしまう場面に頭を悩ませる保護者様も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、動画視聴等の中での切り替え方について考えていきます。

2. 動画視聴が終われない原因
①楽しみを奪われた感覚
動画視聴は、子どもにとっての楽しみやクールダウンの時間です。
これを急にやめるように言われると、楽しみが奪われたと感じ、強い抵抗感を抱くことがあります。
突然終わった、、、ではなく時間の猶予が見える化できるようにタイマーを設ける、またはストーリーで区切ること等、終わりを具体的に且つ明確化することで切り替えるきっかけに繋がります。
②自己コントロールの未熟さ
子どもはまだ自己コントロールを司る情動機能が未発達または未熟な状態です。
そのため、楽しいことを自分からやめることは難しいため、親のタイミングで強制的に止めさせられると、パニックになり反発してしまうことにもなります。

3. こどもと一緒にルールを作る
動画視聴に関してパニックを減らすためには、事前のルール作りが効果的です。
しかし、ただ親が一方的にルールを決めて押し付けるのではなく、子ども自身もルール作りに参加することが重要です。
以下のポイントを押さえながら、子どもと一緒にルールを考えてみましょう。
①視聴時間を決める
動画をどれくらいの時間見て良いのか、親子で話し合って決めます。
例えば、「1回の動画は15分まで」「1日に30分まで」など、具体的な時間を設定することで、子どもにも納得感が生まれます。
また、動画によっては何話ごとなど、話の区切りが明確化されているものもあるため,チケット制にしながら、1チケット1話分と言うように、
動画を見れる範囲を視覚化することも有効です。
②視聴前にルールを確認する
動画を見始める前に、あらかじめ視聴時間や終了時刻を確認し、子どもに納得させます。
「今日は15分見たら、ごはんたべようね」という風に、前もって話しておくと、突然の終了に対する抵抗感が減ることが期待されます。
また、視聴終了の前に、「あと1分だよ」「もうすぐで時間だね」と見通しを持たせてあげることで心の準備を持たせてあげることができます。
【一貫性を持った対応を】
ルールを決めたら、親も一貫してそのルールを守ることが重要です。
例えば、視聴時間を過ぎても「まあいいか」と延長してしまうと、子どもは次回も同じように要求してくる可能性があります。
そのため、視聴時間が過ぎたらしっかりと終了し、親自身もしっかりとルールを守る姿勢を見せましょう。
また、子どもがルールを守れた時には、しっかりとできていた経過をほめてあげることも大切です。
褒め方も子どもによって様々です。言葉だけでなく、「〇回守れたら延長チケットあげるね」と言うように報酬を決めておくことも有効な手段としてあります。

4. まとめ
動画をやめさせることが難しく、突然の終わりにパニックになってしまう子どもは、ただ「もうおしまい」と言うだけでは解決しません。
子どもと一緒にルールを作り、視聴終了の合図や代替案を提案することで、スムーズに動画を終わらせることができるよう対応していきましょう。
親も一貫してルールを守る姿勢を見せ、子どもが守れた際にはしっかりとほめることが、心の準備を設けるための鍵となります。
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家庭の中でのちょっとした気になること、一人で抱え込まずにまずは気軽にご相談ください。
