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【読み聞かせとひとり読み】子どもに与える効果と違いをわかりやすく解説

子どもにとって「読み聞かせ」から「ひとり読み」への移行は、大きな成長の一歩です。どちらも子どもの読解力や想像力を育むために有効な活動ですが、それぞれが持つ効果は異なります。今回は、読み聞かせとひとり読みの特徴や効果について考えていきます。

1. はじめに

子どもにとって「読み聞かせ」から「ひとり読み」への移行は、大きな成長の一歩です。どちらも子どもの読解力や想像力を育むために有効な活動ですが、それぞれが持つ効果は異なります。
さらに、この2つを組み合わせることで相乗効果を引き出すことが可能です。そこで今回は、読み聞かせとひとり読みの特徴や効果について考えていきます。

2. 読み聞かせ・ひとり読みの効果

【読み聞かせの効果:聴く力と想像力を育む時間】
読み聞かせは、親や保育者が絵本や物語を声に出して子どもに読み聞かせるものです。この時間には、単に「物語を伝える」以上の効果が含まれています。

①語彙力と聴く力が育つ
読み聞かせを通じて、子どもは日常会話では触れない言葉や表現にも触れることができます。特に幼児期は耳からの情報を吸収するスピードが早いため、語彙力の土台が作られます。

②想像力と感情表現が豊かになる
子どもは物語の中でさまざまなキャラクターの気持ちを感じ、場面を頭の中で描きます。これにより、感情の理解や想像力が自然と育まれます。
また、抑揚やイントネーションをつけることで表現手段のバリエーションが増えていくことが期待されます。

③親子の絆が深まる
読み聞かせは、親子が一緒に過ごす時間でもあります。子どもにとって安心感や信頼感を育む大切なひとときになります。
読み聞かせの時間を設けることで、自然とスキンシップができる時間にも繋がり、人と関わるコミュニケーションの土台作りにもなります。

【ひとり読みの効果:読解力と学びを促進するステップ】
一方、ひとり読みは子どもが自分で本を読む活動を指します。読み聞かせとは異なり、子どもの主体性や集中力が求められるため、得られる効果にも違いがあります。

①読解力と集中力が高まる
子どもは自分のペースで文字を追い、内容を理解します。このプロセスで読解力や集中力が養われ、学びの基礎が育ちます。
就学していく上で行っていく音読や板書等、文字を目で追いながら読む、または書き写すことのスキルにも繋がっていきます。

②自信と自己肯定感が育つ
自分ひとりで本を読めるようになることで、「できた!」という達成感を得られます。この経験が自己肯定感を高め、さらなる挑戦への意欲を生みます。

③学びの幅が広がる
興味のある本を自由に選んで読むことで、子どもの知識や好奇心が広がります。学校の勉強だけでは得られない多様な知識にも触れることができます。

3. まとめ

読み聞かせには、子どもに本の楽しさを伝え、聴く力や想像力を育てる効果があります。一方、ひとり読みは子どもの自立心を育て、学びの可能性を広げる大切な活動です。この2つをバランスよく取り入れることで、子どもの読書体験はさらに豊かになります。
読み聞かせは「土台」を作り、ひとり読みで「応用力」が育つものです。
子どもの興味やペースを尊重し、「読んでみたい!」「もっと知りたい!」と思える環境を整え、子どもの成長を温かく見守りましょう。
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