【子どもが園の出来事を話さない】発達特性?言語聴覚士が理由と家庭でできるサポートを解説
幼稚園や保育園での出来事を子どもが話さない理由と、発達特性との関係、家庭でできるサポート方法を言語聴覚士が解説します。
1. 概要
子どもが幼稚園や保育園での出来事を話さない理由は、成長の過程でよくあることもあれば、発達の特性が関係していることもあります。
話さないことそのものを問題視するのではなく、子どもが毎日を楽しく過ごせているかどうかを見守ることが大切です。
私たち、ウォルトのことばアカデミーでは言語聴覚士に、家庭や園等での悩みにも子どもの段階に合わせた支援や相談が可能です。
「こんな時どうしたら?」「どう関わったら?」に一緒にサポートを考えて支援していきます。
お子さんの“ことばの力”は、まだまだこれから。焦らず、でも放っておかずに、できるところから一緒に考えていきましょう。

2. 発達に特性がある場合
発達に特性がある子どもは、園の出来事を話さない理由が、少し異なる場合があります。
①記憶や注意の偏り
発達に特性を持つ子どもは、自分が興味を持ったことには強く集中しますが、興味のないことや重要性を感じないことは
記憶に残りにくい傾向があります。
そのため、「どんな遊びをしたの?」と聞いても、記憶に残っていない可能性があります。
②言語表現の苦手さ
言葉で自分の気持ちや体験を表現するのが苦手な子どももいます。
特に、自閉症スペクトラム(ASD)の特性がある場合、具体的な出来事を話すのが難しい場合があります。
また、伝えたいことがあってもどう表現したらいいかわからずに諦めてしまう場合や「何したの?」の質問に対して、
質問の幅が広いためにどう答えたらいいかわからずに「わからない」になってしまうことも。
③感覚の違い
発達障害の特性を持つ子どもは、他の人が気づかない感覚的な刺激に敏感な場合があります。
例えば、友達と遊んだ記憶よりも、教室の照明が眩しかった記憶やざわざわうるさかった記憶の方が強く残ることがあります。

3. 家庭でできるサポート
子どもが園の出来事を話さない理由が特性によるものだとしても、伝え方や関わり方によって気持ちを引き出すことが
出来ることもあります。
まずは、以下のような対応を試してみてください。
1. 具体的な質問をする
「今日は保育園のお外では何して遊んだ?」や「給食は何を食べたの?」など、場所や位置を具体的に示して質問内容を
絞ることで、子どもが答えやすくなるようにしてみましょう。他にも、yes-noで答えられるような質問の選択やお便り・献立表を
参考にしながら、お互いに分かっている情報から質問を投げかけることで、伝えやすい状況にもなりえます。
2. 安心できる環境やリラックスできるタイミングを作る
子どもが話しやすいように、リラックスした時間や空間を作りましょう。
子どもとのスキンシップ時間を設けながら、お風呂の時間や寝る前など、心が落ち着いているときに聞くのもおすすめです。
その際に、伝えてくれたワードを繰り返し「○○だったんだね」と共感することで子ども自身が伝わったことの成功体験にも繋がるかと思います。
3. 無理に話させない
話さないことを責めたり、無理に聞き出そうとしたりすると、かえってプレッシャーを与えてしまいます。
「話したくなったら教えてね」と見守る姿勢も大切です。

4. まとめ
子どもが幼稚園や保育園での出来事を話さない理由は、成長の過程でよくあることもあれば、発達の特性が関係していることもあります。
話さないことそのものを問題視するのではなく、子どもが毎日を楽しく過ごせているかどうかを見守ることが大切です。
私たち、ウォルトのことばアカデミーでは言語聴覚士に、家庭や園等での悩みにも子どもの段階に合わせた支援や相談が可能です。
「こんな時どうしたら?」「どう関わったら?」に一緒にサポートを考えて支援していきます。
お子さんの“ことばの力”は、まだまだこれから。焦らず、でも放っておかずに、できるところから一緒に考えていきましょう。
