構音障害
音を作る器官やその動きに問題があって発音がうまくできない状態のこと。
1. 構音障害とは?
構音障害とは、発音に関する問題で、音を正しく作ることができない状態を指します。
具体的には、言葉の音を正確に発音する能力が欠けているため、発音が不明瞭だったり、音が変わったりすることがあります。
例えば、「サ行」の音が「タ行」の音になってしまう(置換)、子音を抜けて母音に近い音になってしまう(省略)などがあります。
構音障害は、言語発達の初期段階で見られることが多く、適切な治療や訓練が行われることで改善する可能性があります。
子どもの場合、構音障害は学業や社会的なコミュニケーションにも影響を与える可能性があるため、適切な時期に対応することが重要です。
一般的に2歳〜3歳頃の発音は不明瞭で、成長の過程と言えます。
3〜4歳頃を目安に、療育を行なっていきます。
2. 構音障害の種類
原因や特徴によっていくつかの種類に分類されます。
・機能性構音障害
機能性構音障害は、口腔や聴覚、神経系の明らかな障害がないにもかかわらず、発音に問題が生じる状態です。
この障害は、発音の習得過程での問題や、発音練習の不足、または不適切な発音の習慣が原因で発生します。
例えば、子どもが特定の音を正しく発音できない場合など。
治療には、言語聴覚士による専門的な発音の練習や正しい発音の指導が含まれます。
・ 器質的構音障害(構音器官の障害による構音障害)
このタイプの構音障害は、口唇、舌、歯、上顎などの構音器官の構造的な問題が原因で発生します。
例えば、口唇の裂け目(口唇裂)や舌の短さ(舌小帯の短縮)などが含まれます。
これらの問題は、物理的に音を正しく作ることが難しくなるため、専門的な治療や手術が必要になることがあります。
・運動障害性構音障害(神経学的な構音障害)
神経学的な構音障害は、神経系の問題が原因で発音に障害が生じるタイプです。
例えば、脳卒中、脳性麻痺、神経筋疾患などが含まれます。
これらの状態は、神経信号の伝達に影響を及ぼし、発音に困難をもたらします。
治療には、言語聴覚士による専門的なセラピーや、場合によっては医療的な介入が必要です。
・発達性構音障害
発達性構音障害は、子どもが言語発達の過程で発音の習得が遅れる状態です。
これは、発音の訓練が遅れたり、言語の発達が一般的なパターンから逸脱する場合に見られます。
発達性構音障害は、通常、時間とともに自然に改善することが多いです。
必要に応じて専門的なサポートや訓練が有効です。
・機能性構音障害と関連する発音の習慣
機能性構音障害には、発音の習慣や行動が関与している場合もあります。
例えば、話す際に舌に緊張が入りやすい習慣がついている子どもが「サ行」の音を「タ行」として発音することがあります。
このような場合、発音の習慣を改善するための練習や指導が必要です。
・ 言語の獲得過程における誤発音
言語の獲得過程で、特定の音を正しく発音できない場合もあります。
例えば、言葉を習得している初期段階で、子どもが「サ行」の音を「シャ行」と発音することがあります。
これは発音の獲得過程の一部であり、多くの場合、成長とともに自然に改善します。
このように、構音障害と言っても原因は様々です。
どこに原因を抱えているかを知り、根本的な治療や療育を行う必要があります。

3. 構音障害に気づいたら?
専門家のサポートが必要です。
原因をきちんと知ることで、改善に向けて効果的な支援方法がわかります。
通っている園や学校、地域の支援機関などに相談することで、子どもの生活に寄り添った支援方法を探すこともできます。
また、ウォルトのことばアカデミーでは場所に左右されず、どこからでも言語聴覚士のオンライン療育を受けることができます。

4. まとめ
構音障害に気づいたら、早めの対応が重要です。
家庭での支援と専門的な治療を組み合わせることで、子どもの発音の問題を改善することができます。
ウォルトのことばアカデミーでは、オンライン療育を通じて言語聴覚士が専門的なサポートを提供しています。
興味がある方は、ぜひご検討ください。
