Column コラム

言語聴覚士

言葉を聞く・話す、文字を読む・書く、食べ物を食べることに障害や悩みを抱えている人に対してケアを行う専門職です。

1. 言語発達遅滞とは?

言語発達遅滞とは、子どもの言語能力(言葉の理解や使用、発音、語彙の習得など)が同年齢の子どもたちと比べて遅れている状態を指します。これにはさまざまな原因があり、単なる遅れだけでなく、発達障害やその他の医学的、環境的な要因が関与している場合もあります。

2. 年齢と言語発達の目安

発達には個人差がありますが、主な発達の流れはこのような形です。
お子様の発達の目安にしてみてくださいね。
0〜6ヶ月:音の反応やクーイングが始まり、日常でよく聞く音や声に関心を示すようになる。
6〜12ヶ月:喃語など音声を使ったコミュニケーションが見られ、徐々に「ママ」や「パパ」などの簡単な言葉を発するようになる。
12〜18ヶ月: 2つ以上の言葉を使い分けることができる。簡単な指示に従うことができるようになる。
18〜24ヶ月:語彙が爆発的に増加して、簡単な文を作り2〜3語のフレーズで話すことができる。
2〜3歳:文の構造がより複雑になり、会話が可能に。語彙も急速に増加。
3〜5歳:文法が整い、豊かな語彙で複雑な会話ができるようになる。

3. 言葉の遅れに気づくには?

言葉の遅れに気づけるポイントは以下のようなものになります。
・音の認識や模倣の欠如:音を模倣する能力が低かったり、音に対する反応が鈍い。
・指示の理解:簡単な指示や問いかけに対する反応が遅い、または理解できていない。
・発音の不明瞭さ:言葉がはっきりしない、または発音が不明瞭。
これらの兆候を気づいたら、まずは専門家に相談してみるのも良いでしょう。

4. 言語発達遅滞に対する家庭での対応策

子どもの一番身近にある言葉の環境が家庭です。家庭でのサポートが、子どもの言語発達を育てていきます。
・言葉を耳で聞く機会を増やす:子どもの行動や興味を向けていることを実況するような形で生活の中から語彙を増やしていきます。
・ 読み聞かせの習慣: 絵本や物語を読み聞かせることで、語彙力や理解力を育てます。
・簡単な指示を使う:短くシンプルな指示を出し、子どもが理解しやすいようにします。「子どものできる発話+1語」くらいの声かけが適切です。
このように家庭での支援と適切なアプローチが、言語の発達を促します。

5. 言語聴覚士による専門的サポート

言語聴覚士は、言語発達遅滞に対して専門的な支援を提供するプロフェッショナルです。
子どもの言語能力を詳しく評価し、発達の状態を把握した上で療育を行うので、一人ひとりの発達に寄り添うことができます。
また、療育の時間だけではなく日常の中でもサポートや練習が必要になってきます。そのため保護者とも情報共有し、保護者の困り感へのアドバイスや家庭でできるサポートも提案します。

6. まとめ

言語発達遅滞は、早期に発見し、適切な対応をすることで改善が可能です。家庭での対応策と専門的なサポートを組み合わせることで、子どもの言語能力の向上が期待できます。ウォルトのことばアカデミーでは、オンラインでの専門的な療育を通じて、言語発達のサポートを提供しています。興味がある方は、ぜひご検討ください。